採用・外注・AI、どれを選ぶか:中小企業が「エンジニア0.3人分」から始める方法
AIで業務を変えたいとき、エンジニアを採用するか、外注するか、AIに任せる仕組みを作るか。それぞれの向き不向きを公開データと当社の試算で整理し、月40時間分から小さく始める方法をご紹介します。
「AIで業務を効率化したい。でも社内に詳しい人がいない」。中小企業の経営者の方から、いちばんよく伺うお悩みです。
打ち手は大きく3つあります。エンジニアを採用する、外注する、そしてくり返し作業をAIに任せる仕組みを作る(当社はこれを「属AI化」と呼んでいます)。この記事では、それぞれの向き不向きを整理し、当社がおすすめしている「エンジニア0.3人分から始める」方法をご紹介します。
選択肢1:エンジニアを採用する
自社にエンジニアがいれば、業務に合わせた仕組みを、自分たちのペースで作り続けられます。長く見れば理想的な形です。ただ、中小企業にとっては壁が3つあります。
- そもそも採れない:エンジニア(IT・通信)の転職求人倍率は12.04倍で、全職種平均の2.86倍の4倍以上です(doda 転職求人倍率レポート、2026年8月)
- 採れても、見極めが難しい:社内に技術の分かる人がいなければ、面接で実力を確かめるのは困難です。早期に離職した場合の損失は、年収600万円の人材が半年で辞めたケースで約640万円という試算があります(エン・ジャパン「早期離職に関する実態調査」、2025年8月)
- やり直しがきかない:年収600万円のエンジニアを人材紹介で中途採用すると、社会保険料の会社負担と紹介手数料を含めて、初年度の負担は約889万円になります(当社試算。年収600万円+法定福利費 約94万円+人材紹介手数料 約195万円)
日本企業の多くも、ここで止まっています。情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2025」では、内製化を進めている日本企業の82.3%が、課題として「人材の確保や育成が難しい」を挙げています。
一方で、フルタイムで常に開発の仕事がある会社なら、採用したほうが合理的です。ここは正直にお伝えしておきます。
選択肢2:外注する
必要なものを作ってもらう方法です。社内に人を抱えずに済み、作るものがはっきりしている場合には向いています。
ただ、業務の効率化では、次の点が気になりやすくなります。
- 「依頼する」仕事は、社内に残る:何をどう作るかを説明し、仕上がりを確かめるのは社内の人です
- 変えるたびに、見積もりと説明が要る:業務は少しずつ変わるのに、仕組みを直すたびに依頼が必要になります
- ノウハウが、社外に溜まる:作った人が社外にいるため、仕組みの中身が社内に残りにくくなります
選択肢3:くり返し作業をAIに任せる仕組みを作る
3つ目は、毎日・毎週くり返している作業をAIに任せ、人は判断と例外だけを見る状態を作る方法です。
たとえば当社では、毎月はじめの請求書の確認をAIとプログラムに任せ、人は「要確認」になったものだけを確かめています。以前は社内の概算で月に約5時間かかっていた手作業です(詳しい記事)。
この方法のよいところは、担当者が替わっても、休んでも回ることと、手順が仕組みとして会社に残ることです。ただし、AIに任せる仕組みを作り、育て、止まったときに直す人は必要です。そこを、社内で採用せずに外から借りるのが、当社の伴走の考え方です。
「エンジニア0.3人分」から始める
当社のAX伴走は、エンジニアを1人雇う代わりに、月40時間分(0.3人月)を借りる形から始められます。フルタイムの稼働を月140時間として換算した量です。
費用の目安は次のとおりです(いずれも税別。対象業務によって変わるため、正式には無料の業務診断のうえでご提示します)。
- 業務診断・ヒアリング:無料(オンライン30分〜)
- 初回のAX着手:50万円〜。効果の大きい1業務を約1〜2か月で形にします
- AX伴走:月30万円〜(最低3か月)。年間にすると360万円です
- AI顧問・運用保守:月10万円〜。作った仕組みの維持とご相談の窓口です
先ほどの採用の初年度負担(約889万円・当社試算)と比べて、単純に安いと言いたいわけではありません。業務委託の時間単価は、フルタイムで比べれば正社員より高くなります。当社がお伝えしたい価値は、必要な量だけ使えて、合わなければ止められることです。
進め方は、次の順番をおすすめしています。
- 無料の業務診断で、任せられそうな業務を洗い出す
- 効果の大きい1業務から始める:着手前に、いまかかっている時間を一緒に記録します
- 同じ基準で効果を測る:毎月、削減できた時間と改善点をご報告します
- 続けるか、広げるか、止めるかを決める:数字を見て判断していただけます
正直にお伝えすると、当社の伴走は、社外への導入実績をこれから積み上げていく段階です。いま当社がお渡しできるのは、自社とグループの業務でAIを毎日動かし、つまずきながら作ってきた型です。まずは1業務、試してみてください。
採用に関する数値の出典は、なぜFDE型の伴走なのかのページにまとめています。費用の試算と料金はいずれも当社のものです(2026年10月時点)。
